Jリート、リバウンド。しかし不動産種別で悲喜こもごも

新型コロナもいよいよ峠を越した感じ。とりあえず爆発とまではいかずによかった。しかし、経済的ダメージは巨大で、かつまだまだ継続しそうです。
それにしても一時は雪崩のごとく下落したJリートもリバウンドでようやく一息つきました。
Jリート市場の現況
最悪時は保有するすべての銘柄(14銘柄)が評価損となりましたが、現状では評価益に転ずる銘柄もちらほら出てきています。最近買った銘柄含めて6勝9敗。
もう少し上がれば勝ち越せます。評価損の金額も明らかに縮小してきました。あとひと踏ん張りでトータルで評価益になりそうな気配。とりあえず一安心です。
とはいえ不動産種別ごとにかなり濃淡があるようで、全般高となっているわけではありません。特に好調なのは物流型リートです。その次が住居型リートというのが感覚的にとらえたイメージ。
実際どうなのか、各種別ごとに時価総額が一番大きな銘柄の値動きを比べてみました。
その前にまずは東証リート指数の値動きです。

「半値戻しは全値戻し」という相場格言がありますが、やはり今のJリート市場に半値戻しをするだけの力はないと見ます。
東証リート指数1,700ポイントあたりが壁となり長期のボックス相場に入るのではないかと思います。
では種別ごとに見ていくことにします。
オフィス型の値動き
日本ビルファンド投資法人(8951)

リート指数とほぼ同様の値動きです。コロナウイルスの影響で今後のオフィス需要は厳しいのではないでしょうか。テレワークの進展がオフィス需要を減退させるのはほぼ確実と見ます。
コロナ騒動で、今後のワークスタイルまでもが一変する可能性があります。引き続き様子見といったところ。
住居型の値動き
アドバンス・レジデンス投資法人(3269)

かなりのリバウンドを見せています。確かに私の保有している住居型リート2銘柄も含み益に転じました。
やはり住居型は不況に強い。不況でも個人ではなかなか賃料値下げ交渉などできませんし、おいそれと引っ越すこともできません。
住居型はここ1~2年、有望な投資先となりそうです。
商業施設型の値動き
日本リテールファンド投資法人(8953)

リバウンドが予想以上に小さい。やはり緊急事態宣言の外出自粛が響いています。テナントからの値下げ交渉もきついでしょうし、応じなければテナント撤退の危機にさらされます。
また、電子商取引の広がりから商業施設もよほど差別化を図って魅力的な店舗でなければお客さんが来てくれなくなるはず。
それにしても出遅れ感がひどい。しかし、今後のコロナ騒動の動向によっては急激に戻す可能性があると見ます。キャピタルゲイン狙いで一勝負という手もあります。
ホテル型の値動き
インヴィンシブル投資法人(8963)

商業施設同様、リバウンドが小さい。ホテルの倒産が相次いでいることから警戒感も高まっているようです。
住居やオフィスなどはいくら景気が悪く、疫病が発生しても一定の需要はありますが、ホテルなどは一気に需要がなくなりますので不安定要素が大きい。それに拍車をかけるのが変動型の賃料です。
ここ数か月は変動賃料はゼロと思っていたほうが無難でしょうし、分配金は引き下げになる可能性が高いと思います。
しかし、商業施設同様、今後のコロナ騒動の動向によっては急激に戻す可能性があると見ます。
物流施設型の値動き
GLP投資法人(3281)

やはりというべきか。相当なリバウンドを見せています。巣ごもり消費の中、電子商取引の拡大による物流施設の需要は大きくなっています。
直近の高値まではさすがに戻していませんが、2019年初頭の値を上回っています。物流施設の場合、不況に強いということ以外にも新型コロナによる社会生活の変化によって需要が増すのでは、という期待感が含まれていると感じます。
さすがに、ここまでリバウンドするとキャピタルゲイン狙いは苦しいですが、安定したインカムゲイン狙いであれば住居型同様に有望な投資先となります。
ヘルスケア型の値動き
ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)

住居型と同じような値動きかと思いきや、リバウンドは住居型に比べて小さい。ヘルスケア銘柄は1銘柄しかなく(たしか2つあったような気もするのですが・・・)、市場規模も小さいため、注目度が低いなどの理由が考えられます。
2019年の高値に戻るとは思えず、見送りといったところ。
総合型の値動き
野村不動産マスターファンド投資法人(3462)

総合型というくらいですから、東証リート指数と似たような動きであろうと想像しましたが、案の定といった感じです。総合型でも銘柄によって特徴があるでしょうから一概にはいえないとは思います。
Jリートには投資したいが、大きなリスクを取りたくないという人には総合型はおススメです。
まとめ
Jリートといっても一括りに考えるわけにはいきません。社会が大きく変化していく中で、その恩恵を被る業態もあれば、そうでない業態もあります。
個人的には今投資するとしたら無難な線で住居型に絞られると考えています。しかし、同じことを考える人は多いようで予想分配金利回りは低い。
メジャーどころだとわずか3%台というさみしさ・・・。
マイナー系であれば5~6%が期待できる銘柄もありますので、そちらがねらい目ではないかと思っている今日この頃です。
(私的有望銘柄)
サムティ・レジデンシャル投資法人(3459)
スターツプロシード投資法人(8979)
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