雇用者を守る雇用調整助成金の活用を!!

労働



街はすっかり変わってしまいました。金曜日の夜でも人影はまばら・・・。

緊急事態宣言が延長され、経済の麻痺状態が今後もしばらく続くこととなりました。

外出する人が減って消費は低迷し、日本経済が機能不全に陥っています。企業倒産や廃業も増加しており、失業率の増加は間違いありません。現に2020年3月は0.1%上昇しました。

問題は4月以降です。4月の失業率は5月29日に公表される予定です(総務省 統計局)。雇用はなんとしても死守しないと、コロナ騒動収束後の回復もままならなくなります。



雇用調整助成金とは


従来から、労働者の雇用を守るために雇用調整助成金という仕組みがあります。

資本主義に景気の浮き沈みがあるのは当然のこと。景気が悪化して一時的に仕事が無くなってしまった際、経営者は労働者を休業させる必要が出てくる可能性があるからです。

しかし、休業を命じるのですから賃金ゼロというわけにはいきません。休業期間によりますが、経営者は労働者に対し、平均賃金の6割以上を休業手当として支払わなくてはなりません。

売上がないの手当を支払うというのは経営者にとって大変な負担です。かといって闇雲に解雇するわけにもいきません。ベテラン社員であれば尚更でしょう。解雇してしまえば、それまでに培われた貴重なノウハウが絶たれてしまうことになります。

そのようなことにならないために用意されている仕組みが雇用調整助成金です。その窓口は各都道府県の労働局やその出先機関です。厚生労働省の以下のサイトを見れば最寄りの機関がわかるはずです。

https://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/madoguchi.html

助成金の対象・条件等は以下のとおりです。

・対象となる労働者は雇用保険に6か月以上加入した人

・助成率は大企業で2分の1、中小企業は3分の2(上限日額8,330円(※))

・経営状態として最近3か月の売上高などが前年同期比10%以上減少

(※)政府は助成金の上限額を引き上げる検討に入っています。具体的には1万円を超える水準にまで引き上げる案が出ています。

新型コロナ対応による特例措置


この度のコロナ騒動で雇用調整助成金の特例措置が導入されています。上記の対象や条件が緩和されるとともに助成率も上がりました。具体的には以下のとおりです。

・雇用保険加入6か月未満あるいは被保険者でなくても対象とする

・助成率は大企業で3分の2、中小企業は5分の4(上限は同じ)。さらに従業員全員の雇用を継続する場合は大企業で4分の3、中小企業は10分の9に上がる

・経営状態として最近1か月の売上高などが前年同期比で5%以上減少


助成期間の特例


通常、助成金の支給日数の上限は1年で100日程度となっていますが、2020年4月1日から6月30日までは緊急対応期間として別枠での日数換算となります。

そのため、通常の助成金と合わせれば最大で190日程度の支給を受けられることになります。

私見


政府への批判ばかりが目に尽きますが、良いこともやってくれているのだと感じました。とにかく、このような状況では誰かを悪者にして批判しないと収まりが付かないという群集心理も働くのであろうと思います。

対象者の間口を広げてくれたのは大きい。以下は非正規雇用者比率の推移です。

20200509hiseiki.jpg
(出所:社会実情データ図録)

パートなどの非正規雇用では雇用保険に加入していないケースが多く、通常ですと助成の対象にはなりません。しかし、日本は非正規雇用の比率がどんどん上がっているのが実態です。

今回の特例措置により、通常ならば救うことができない人を救う手立てができたということです。なにしろこの非常事態。傷口をなるべく広げることなく乗り切っていくほかないと確信します。

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