ホテル型リートよりオフィス型リートの将来を悲観

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「テレワーク」なる言葉がすっかり市民権を得ました。ITの進展により、もはやオフィスに集まらなくても業務が回ることが確認された企業が相次いでいます。

とりわけ、新興のIT企業にその傾向が顕著です。



オフィス不要論台頭


新興のIT企業などが、コロナ騒動によるテレワークで業務が支障なく行えることがわかったため、今後の景気悪化に備えてオフィスの賃借契約を解約し始めているといいます。

収益力が弱い新興企業にとって、家賃という固定費は大きな負担です。売上が不振であっても賃料は払わないわけにはいきません。

この際、オフィスなどいらないと割り切る企業が出てきたというわけです。ここまで極端ではないとしても、手狭なオフィスに移転したいという需要が増えてきています。

より大きなオフィスに移転したいというニーズが多かった昨年までの流れは明らかに逆流に転じました。

オフィス需要の減少は大手、中堅企業にまで


ニコニコ動画を運営するドワンゴは、コロナ騒動が収まったとしても、全社員約1,000名を原則在宅勤務とするそうです。会社はテレワークでかえって業務効率が向上したと判断しています。1,000人分のオフィスといったら大変な面積となるでしょう。

また大手インターネット企業、GMOインターネットも、今後人員が増えても増床をしない方針であると発表しました。

同社の業績は好調で、社員も増えるために2,3年おきにオフィスを移転してきましたが、今後は人員が増えても増床しないということです。下手したら、狭いオフィスに移転することになるのかもしれません。

増え続けるオフィス床面積


不動産業界は、まさかこんな事態が短期間に進むとは夢にも思っていなかったと思います。不動産会社は2020年以降もオフィスビルを増やしてきています。

そして、需給バランスが崩れれば、当然に家賃は安くなります。

ある研究所は東京都心のオフィスビルの空室率が現状の0.6%程度から5.1%程度まで上昇すると予想しています。

また、別の研究所では、コロナ騒動収束後も就業者の1割がテレワークを続けると仮定すれば、都心の空室率はなんと15%にまで上昇し、賃料は2割下がると試算しています。

個人的見解


今、ホテル型リートや商業施設型リートが苦境に立たされています。しかし、コロナ騒動が収束すればホテルや商業施設はV字回復する可能性を秘めています。

しかし、オフィス需要の減退は構造的な問題であり、オフィス型リートについては、コロナ騒動収束後もL字型低迷が継続する恐れがあると思います。

そして、Jリートの中心的存在はオフィス型・・・。今後、東証リート指数は長期的な低迷を続ける可能性が高いのではないでしょうか。Jリートの中での安全パイとしては住居型、物流施設型、逆張り投資としてはホテル型、物流施設型といったところになると思います。

あるいは機動的な運用で資産の入れ替えを行う総合型リートも一考の余地はあります。

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