日米関係はかつての中ソ関係にそっくりなのだが・・・

天安門



6月4日といえば自国民を自国民兵士が虐殺するというかの天安門事件が起きた日です。1989年でしたから31年の歳月が流れました。

そして、中国の若者のほとんどが天安門事件を知らないといいます。情報統制により、インターネットで検索しても天安門事件の詳細などは出てこないからです。

身近に中国の若者がいるならば、ぜひ天安門事件について教えてあげてください。



中国の核武装


皮肉にも天安門事件以降、中国は経済成長とともに巨額の軍事予算により軍事力を増強し、あと一歩でアメリカに迫るところまで来ました。

中国は核兵器を保有する軍事大国ですが、核兵器を保有する前は常にアメリカとソ連の前にひれ伏す存在でした。

ソ連は同じ共産主義国家でありながら中国の核武装を拒んできたのです。しかし、それを押し切って中国は核兵器の開発を急ぎました。

1964年には原爆実験成功。1970年には中距離弾道ミサイルを完成させ、1980年にはついにICBMまでをも保有することに成功しました。

中国の核武装化にはいくつかの理由があります。

核武装の理由その1


アメリカ、ソ連はともに核兵器を保有しており、中国がこの2大大国と渡り合っていくためには核抑止力が不可欠でした。

常にその立場を脅かされるのです。現に朝鮮戦争当時、マッカーサーは中国への核攻撃を提言しています。

また、その後もアメリカは中国への核攻撃を何度も検討しています。そのたびに中国は震え上がざるをえません。

しかし、中国も核兵器を持ってしまえば、核による恫喝を受けずに済むを考えるのはごく普通の思考であろうと思います。

核武装の理由その2


中国は当時、同じ共産主義の理念を共有するソ連からも核兵器開発を反対されていました。中国はソ連の核の傘の中に入ればよいというのです。

しかし、中国は見抜いていました。中国がアメリカに核攻撃されたときにソ連は報復核攻撃をアメリカにしないであろうことを。

ソ連がアメリカに報復核攻撃をしたら、次はソ連がアメリカに報復核攻撃を受けることは明らかです。

ソ連が中国の核武装に反対したのは単にソ連の意のままに中国を操りたかったという理由だけだろうと思います。そして、ソ連は中国が発展する一方で、国家解体となってしまいました。大いなる皮肉です。

核武装の理由その3


1950年~60年代の中国は現在のように富める国家ではありませんでした。国の経済規模は小さく、軍事予算も少なくならざるを得ません。

通常兵器でアメリカとソ連に対抗するには巨額の軍事予算が必要です。しかし、中国にはそんな資金はありませんでした。

限られた軍事予算でアメリカとソ連に対抗するにはコストが安くて、強力な抑止力を持つ核兵器を持つことが最も効率的だったのです。

これは北朝鮮が取ってきた戦略に通じるものです。

核武装の理由その4


国際社会で発言力を増すには、核兵器の保有が不可欠でした。核兵器を持たない国は核保有国に恫喝されれば、引き下がざるを得ません。

常に脅迫にさらされているようなものです。日本の尖閣諸島などは典型的な例です。中国は世界がコロナウイルスでパニックに陥っている最中で、日本の領海侵犯を繰り返しています。

しかし、日本は腰抜け外交でなんら強い対抗措置を取ることができません。

感想


それにしても中国はしたたかで現実的です。核の傘など欺瞞であることをあっさり見抜いていたのです。

その点、日本は幼稚であるといわざるを得ません。アメリカの核の傘など実際には存在しないのに、アメリカ様に常に追随する対米従属外交を続けてきました。今もなおです。

戦後のGHQによる日本人白痴化政策は見事に成功したのです。

現実論として、現状では日米同盟を基軸とした国防を肯定せざるを得ませんが、将来的には、かつての中国とソ連との関係同様、核武装による自立的な国防を目指すべきなのは火を見るよりも明らかなのです。

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