Jリートは今後1年程度のボックス相場突入と予想

なにかに引っ張られているかのように株もJリートも急速に戻しています。
特に株に関しては多くの人が首をひねる強気相場ではないでしょうか。市場が見えざる手に導かれているようです。株価動向を見る限り今回のコロナ騒動は早期に収束しそうな気配です。
しかし、市場が常に合理的であるはずもなく・・・。
Jリート相場の現状
2020年3月に棒下げを記録したJリートもじりじりと値を上げています。安値からほぼ半値戻しです(東証リート指数)。

このまま疑心暗鬼の強気相場は続いていくのでしょうか。
「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく。」といいます。今はまさに懐疑の中に育っているかのようです。
過去に学べということで10年間のチャートを見てみました。

2013年のJリート市場
今回の局面に比較的似た動ぎをしているのが2013年からの急騰後の下げです(緑の丸部分)。
2012年末から2013年初頭にかけての上げ相場の原動力は日銀による金融緩和の拡大です。長期金利が0.8%から0.4%へと低下し、行き場を失った資金がJリートに流れ込みました。
しかし、4月以降に金利が反転し、0.9%にまで上昇。急激にJリート市場から資金が流出し、Jリートは3割弱下落しました。
その後、半値くらい戻してそのあとは横ばいのボックス相場を1年弱続け、その後再び上げ相場に転じました。
半値戻しは全値戻しという相場格言を見事に体現するかのようです。
今後のJリート市場は・・・
さて、今回はどうなるのでしょうか。
2013年のチャートを参考とするならば、今は水色のあたりの水準だと思います。2013年後半から2014年前半くらいまで8か月程度のボックス相場となっています。
今回も半値戻し水準である東証リート指数1,700ポイントあたりを中心に1年くらいはボックス相場が続くのではないかというのが個人的予想です。
しかし、ボックス相場を経た後を予想するのは難しい。いかにも不確実性が高すぎます。
コロナ騒動が今後どうなるのか?
コロナが収束した後の生活様式は?
経済対策は功を奏するのか?
トランプ大統領は再選できるか?
安倍首相の後任は?
そもそも不動産市況はどうなるか?
などなど、さまざまな要素が複雑に絡んできます。
コロナ騒動が収まり、景気が上向けば多少なりとも金利は上がるでしょう。そうなればJリートの魅力は相対的に下がります。
現在の水準で買って数年以内にキャピタルゲインを得られる可能性は低いと見ます。
長期でインカムゲインを狙うのであれば銘柄分散、時間分散を心掛け、焦らず投資していけばよいのではと考えています。
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