不景気の株高を見事に体現する新型コロナバブル

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景気の悪化が避けられない中、株価は意外なほどに堅調です。日経平均株価はコロナ騒動前の水準にほぼ到達しました。



日経平均株価とNYダウの動向(2020年6月初頭)



日経平均株価
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戻りの水準はニューヨーク市場を上回っています。

NYダウ
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被害が欧米諸国に比べて相対的に少なかったことが要因であろうと考えられます。

東証マザーズの動向(2020年6月初頭)


なにより驚かされるのは日本の新興市場の上げっぷりです。以下は東証マザーズの値動きです。

東証マザーズ
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なんとコロナ騒動前を1割ほど上回る水準です。アメリカNASDAQも堅調ですが、マザーズの方がNASDAQの上げを上回っています。

NASDAQ
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それにしても急激な株価の戻り。どのような要因が背後に隠れているのでしょうか。いくつか挙げてみたいと思います。

財政破綻論の嘘が暴かれた


先日、新聞の広告欄を見ていると目に入ったのは本の宣伝です。「日本・破綻寸前」の大きな文字。「借金大国・日本。新型コロナでお金をばらまき、経済崩壊、加速」とあります。

著者は藤巻健史氏。名だたる財政破綻論者なのでした。

狼少年のように財政破綻を叫び続けていますが、もはや財政破綻論の嘘は小学生にも知れ渡る常識です。

こんな時代遅れなことを言っている人がいまだにいるのかと驚きを禁じえません。

自国通貨を持ち、変動相場制を採用している国の政府が自国通貨建てで借金をしても破綻(デフォルト)をすることは論理的に不可能です。

破綻をしたいという明確な意思があってあえてデフォルトをすることはできますが・・・。

このお方、元銀行員のようですが、いったい何考えているのでしょうか?

そしてなんと2013年から2019年まで参議院議員だったのです。昨年の選挙では落選したようです。おめでとうございます。日本人には良識と常識があることが証明されたようです。

財政破綻論の嘘が暴かれ、大規模な経済対策が世界各国で打たれています。2020年の経済落ち込みは避けようがありませんが、2021年以降にV字回復と遂げる可能性があります。

第二波のウイルスは第一波よりも弱くなる


ウイルスが人間に宿るのはなにも人間を殺すためではありません。ウイルスは単独では生きることができないため、人間の体を宿にして栄養を得て生き延びようとしています。

しかし、肝心の宿主である人間が死んでしまったら、ウイルスも一緒に死んでしまうことになります。

ウイルスにとって、宿主である人間には生き続けてもらわねば困るのです。共生することが延命の策なのです。

今回の新型コロナウイルスは人間にやさしくないため、ずいぶんと死者を出してしまいました。

ともに栄えたいウイルスにとっては都合の悪いことです。よって、ウイルスが進化するとなれば人間にとって悪性の低いウイルスに変貌を遂げるのが普通です。

第二波は第一波よりもウイルスは弱くなるというのが一般的なのです。よって、今秋から今冬にかけて第二波の到来が心配されますが、今春ほどの被害は出ないと考えるのが妥当だろうと思われます。

新たな産業の発展への期待


コロナ騒動は私たちの仕事や生活の在り方に一石を投じることとなりました。

生活が一変し、消費が低迷しているわけですから、多くの産業では売上が減少し、利益も減っています。

しかし、一方で生活の変化が追い風となる企業もあります。

テレビにつないで定額見放題の動画視聴サービスを見ることができるデバイスなどは売り切れ続出の好調です。ということは定額見放題のサービスを提供している会社も好調なのでしょう。

任天堂スイッチなども品薄だとか。

巣ごもり消費は従来型の産業ではなく、新興企業の得意とする分野だけにマザーズなどの新興市場はより好調であると思われます。

早期にワクチン、特効薬が開発される期待


世界でワクチン開発競争が繰り広げられています。なにしろ市場規模がデカい!

早く開発した会社には莫大な利益が転がり込んでくるでしょう。

そして、現代の科学技術の進歩は凄まじいものがあります。予想以上のスピードでワクチンが開発され、実用化される可能性は十分に考えられます。

また、発症者に対する治療薬にしてもまたしかり。

ワクチンで予防がある程度でき、感染して発症したとしても、強力な治療薬さえできれば命を落とす可能性は格段に減るでしょう。

それを株式市場は見越している可能性があります。

まとめ


さまざまな可能性が推測できますが、いささか株価上昇ピッチは速いとみます。

多くの投資家はどこかで再び調整が入る可能性が高いと見ているのではないでしょうか。

さすがに日経平均24,000円近辺では売りが優勢となり、頭を押さえられるものと見ます。

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