役職定年者という粗大ゴミとなるココロの準備

会社にもよるのでしょうが、ある一定の年齢に達すると課長やらの役職から外され、若い人にその立場を譲る「役職定年」なる仕組みがあります。
部下はいなくなり、大事な仕事は回ってこなくなります。
私もあと数年で「その時」がやってくるのです、きっと。そして、厄介者扱いされる可能性が大なのであります。
いったいどんな状況や心境に追い込まれるのでしょうか・・・。偉大なる?先輩たちの声に耳を傾けてみました。
先達の声(経験談)その1
「わけのわからない肩書で周囲の人に明らかに窓際であることが肩書でわかってしまうよ。相手にされなくなっていくのが手に取るようにわかる。」
そーですか。参事役とか監事とか参与とか、なんだか意味不明の肩書が名刺に刷り込まれます。取引先などに名刺を出せば、「何この肩書?」と相手も一瞬戸惑いを見せますが、その辺は相手も大人。察してくれます。
そして、キーマンではないと認識してくれるので、基本的に扱いは雑にされます。要所要所のあいさつは若い上司になされ、年賀状の一枚もこなくなります。
もっぱらどうでもいい連絡係に使われますが、その連絡内容にタッチすることはありません。単なるメッセンジャーボーイ(ボーイじゃないですが・・・)に成り下がる覚悟が必要なのです。
先達の声(経験談)その2
「若い上司に敬語で怒られるんだよ。敬語だけど目は本気だね。新入社員のときはあれほど面倒見てやったのに。」
そーですか。つらいですね。年下に怒られるのは精神的にこたえるでしょう。さすがに馬鹿野郎などと怒られることはないですが、心の中では思っているんでしょうね、きっと。「このおやじいい加減にしろよ」って思ってんでしょう。
いずれ自分もその立場になる可能性大なのも知らず。もっとも役員にでもなるお偉い方なら別ですが・・・。
先達の声(経験談)その3
「会議で発言してもほとんど相手にされずスルーされるんだよね。まともに取り合ってくれることはないよ。」
そーですか。発言するチャンスがあるだけまだマシともいえますが、ほぼ無視状態になると発言する意欲もなくなってくるのは明白です。
重要な会議に呼ばれることは皆無となるでしょう。あくまで全員ミーティングなどに参加するくらいになるはずです。
そして、発言はほぼ無視状態。
最悪会議中の電話番を仰せつかることも・・・。でも逆らうことはできません。
できることといったら引きつり笑いくらい・・・。なんか生きてるのがつらくなりそう・・・。
先達の声(経験談)その4
「同期のあいつは役員になって収入も立場もアップしたのに、こっちは収入も立場もダウン。勝ち組と負け組の真っ二つに分かれるんだよね。」
そーですか。同期の桜ではあっても今後は安易に話かけることもできません。若い頃は呼び捨てだったのに、なぜか今では「さん付け」。
席も、かたや真ん中にデーンなのに、役職定年者の席は末席で、机の大きさも違えば椅子のグレードも格段に違うのです。さすがにパイプ椅子ってことはないですが・・・。
役員さまとなれば回りがチヤホヤと面倒見てくれますが、部下もいない役職定年者の面倒など誰もみてくれません。
若い女子社員にパソコンの操作など聞いても嫌がられるだけ・・・。そのうちに、「忙しいから自分で調べてください」の一言で終了。あー、悲哀。
先達の声(経験談)その5
「基本的に仕事はないよ、必要とされていないんだ。ほとんど手持ち無沙汰。若いやつに、仕事のやり方が間違っていると指摘しても無視されるので最近は口も出さないよ。会社で一日、会話がないなんてこともざらだね。」
そーですか。もうコメントするのも悲しくなります。会社へ行くのはただただ給料を得るだけのため。
誰かの役に立ったり、頼られて仕事を任されるということもなくなります。人間としての承認欲求はまったく満たされることはありません。
会社以外に生きがいや居場所を探さないと生きる屍となりかねません。
先達の声(経験談)その6
「給料は格段に下がるよ。そして再び上がることは永遠にない。どんなに頑張ったとしてもね。」
そーですか。まあそりゃそうですわな。まともに仕事してないんですから給料減るのはしかたがない。
万一、クリーンヒットを打っても給料に反映することはまったくないのですからやる気はますます失せていく一方。悪循環の再生産がひたすら続くことになるのです。それでも給料もらえるだけマシといえばマシなのですが・・・。
感想文
役職定年者≒粗大ゴミ。それが多くの会社での現実でしょう。業績が厳しければ肩たたきに合う可能性も大なのです。
そんなこと自分で思わなきゃいいんでしょうが、今までバリバリと指示を飛ばしていたような輩が、いきなり部下が一人もいなくなり、孤独な世界へ追いやられるのですから精神的にはかなりのショックを受けること間違いなし。
「その時」に備えて、謙虚にふるまっておかないとメンタルやられます、きっと。若い者に道を譲るときと割り切るしかなし。
「老兵は死なず、ただ去るのみ」なのです。そして職場の空気と化すためのココロの準備をしておかねばならないのです。
終わり。
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