東証マザーズ、コロナ騒動前よりも高く(2020年6月)

バブル



東証マザーズ市場が絶好調なのです。新型コロナ騒動前よりも今のほうが株価が高くなっています。銘柄によっては爆上げ状態です。

消費が落ち込んでいる中いったい何が起こっているのでしょうか。



マザーズ指数の動向


東証マザーズ市場のここ最近の値動きは以下のような感じです。

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海外からの渡航者を制限したあたりから一貫して右肩上がり。コロナ騒動前よりも株価は高くなっています。ちなみに日経平均の動きは以下です。

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かなり戻してきているとはいえ、さすがにコロナ前を下回ります。念のためTOPIXも見てみましょう。

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やはり日経平均と似たような動きです。

いったいマザーズ市場の上げの原因は何なのでしょうか?

好調要因その1:値動きが軽い


大型株は膠着状態に陥っており、売買代金も低迷しています。先日は1日の売買代金が1兆6千億円程度だったとか。下げれば日銀がETFを買ってくるので下げ切らない。よってリバウンドも小さいという面がありそうです。

また、機関投資家を中心に様子見気分が強くなっています。

値動きが欲しい個人投資家は動きが激しい中小型株に資金をシフトしていると考えられます。

好調要因その2:米NASDAQとの連動


新興株好調はアメリカの写し鏡ではないかと思われます。アメリカのNASDAQ市場は、失業率の高止まりにもかかわらず最高値を更新しています。以下は最近のNASDAQの動きです。

20200624NASDAQ.jpg

NYダウがコロナ前の高値を1割程度下回っているにもかかわらず好調です。以下はNYダウの値動きです。

20200624NY.jpg

日本とまったく同じ構図です。NASDAQ市場の好調が日本のマザーズ市場の買い安心感につながっていると考えられます。

好調要因その3:巣ごもり生活との相性良し


新興株は新しい産業が多いわけですから、IT産業などの比率が高いのは当然のことです。そして、新型コロナ騒動による「新しい生活様式」とやらと親和性が高いと考えられます。

巣ごもり消費との相性が良いというわけです。

コロナ騒動下で支出が増えた項目として、通信費があります。旅行やレジャー、外食で使うはずだったお金がIT産業に流れ込んでいると考えられます。そうなれば当然、業績が良くなりますから株価も高くなるというわけです。

個人的見解


それにしてもいささか上がり過ぎといった印象。それを象徴するかのような銘柄が弁護士ドットコム(6027)です。

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棒上げ。

時価総額はなんと約2,500億円にもなっています。2020年3月期予想で売上は約41億円、純利益は3億円弱程度であるにもかかわらずです。

PERは数百倍レベルとなります。将来有望とはいえ、期待先行の行き過ぎたバブル感はぬぐえません。順張りの短期投資家はともかくとして、中長期投資家としては今はむしろ売場ではないかと思います。

今はマザーズプチバブルが起こっているという印象。深追いは禁物です。保有している銘柄はチャンスを見ながら売り上がりのときだと考えます。

投資は自己責任で!!

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