地方銀行、新型コロナで更なる窮地へ。トドメの一発になるかも

金庫



ただでさえ、苦境に陥っていた地方銀行の経営が新型コロナ騒動でさらに窮地に陥っています。地方銀行の今後どうなっていくのでしょうか・・・。



利回りが確保できた債券が次々満期に


2019年3月末時点で地方銀行が保有する有価証券は約80兆円。このうち国債と地方債が約4割を占めています。

これらの債券の半分近くが2022年頃までに満期を迎えるのです。マイナス金利となる前に購入した債券ですから、放っておいても利子を得ることができました。

しかし、今はマイナス金利状態です。満期となる資金で新たに債券を買っても利回りを確保できません。

満期資金を融資に回すこともできず


新型コロナ騒動により、企業の設備投資意欲は氷のように冷え切っています。欲しいのはただただ運転資金だけというのが現状。

貸出による資金運用は今後も期待できそうにありません。コロナ騒動で異次元金融緩和はさらに長引くことは確実なのです。

金利が反転するのがいったいいつになることやら。体力勝負の持久戦にも限界があります。

Jリートや投資信託への投資も失敗


債券利回りの低さに耐えかねた地方銀行は、Jリートにも大量の資金を投入してきました。2019年のJリート市場の好調はかなりの部分が地方銀行による買付ではないかと思われます。

しかし、コロナ騒動で事態は一変します。

よもや株式以上の下落が発生するとは夢にも思っていなかったでしょう。3月の急落の原因もまた地方銀行の損切りによる影響が大であったと推測できます。

減損損失を計上する前に一気にロスカットに出たと考えられます。銀行のやることは裏目裏目に出やすいと感じます。

意思決定が遅いゆえに、相場の流れについていけないからでしょう。

一部ではモラルハザードも


金融庁の調査では、相場が上がったら儲かる投資信託と下がったら儲かる投資信託を両方買っておき、儲かったほうだけ売却して利益をかさ上げした事例も見つかっています。

もはやそこまで追い込まれたのかという印象です。

経済合理性から考えて、まったくおかしな行動であり、通常の感覚では考えられません。銀行員であればそんなことは当然百も承知のはずであり、それを承知で行っているのですから悪質といわざるを得ません。

まとめ


新型コロナ騒動による経済への打撃は、厳しい環境下に置かれていた地方銀行にトドメの一発を与える可能性がありそうです。

今後、地方銀行の合従連衡は必至。

その銀行も生き残りをかけたサバイバルゲームを続けていくほかありません。既存の銀行のビジネスモデルはもはや完全にオワコンの世界に入りました。

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