アメリカによる中国制裁が日本企業にも踏み絵を迫る

監視カメラ



世界の安全保障に関する、あるいは人道に対する中国の脅威が日増しに高まる中、アメリカはその暴走を抑えるために、中国政府や人民解放軍との協業が疑われる企業に制裁をかけています。

そして、その制裁の波は日本企業、政府にも影響を与えることになってきています。



国防権限法による中国締め出し


アメリカの国防権限法(※)の発動により、2020年8月13日から、以下の5社の製品を使う企業はアメリカ政府と取引ができなくなります。

・ファーウェイ
・ZTE
・ハイテラ(無線通信関連企業)
・ダーファテクノロジー(監視カメラ関連企業)
・ハイクビジョン(監視カメラ関連企業)

これらの会社の製品を自社のビジネスで使っている会社は、アメリカ政府と取引ができなくなるという制裁です。

そして、この制裁の影響は日本企業にも波及しています。日本国内でも約800の会社が影響を受けることになりそうなのです。

制裁の対象範囲は広く、当該会社のみならず、その系列会社や取引先も同様に対象となってしまいます。

特例的に2022年までの猶予期間はありますが、それまでに上記5社の製品を排除しなければ、それ以降、アメリカ政府とは取引ができなくなってしまうというわけです。

(※)国防権限法
米国の国防予算の大枠や主な国防政策の方針を決める法律


ウイグルでの残虐行為に対する制裁


またアメリカは、中国の少数民族に対する人権侵害、弾圧に関連する中国企業への輸出規制を行っています。

(中国がウイグルで何をやっているかは「清水ともみさん」が描いているマンガを読めばよくわかります。その他、ネットでもあらゆる情報を得ることができます。)

これらの企業の製品は人権弾圧のために利用されているのです。

輸出禁止先となっている中国企業


具体的には以下のような企業が輸出禁止リストに挙がっています。

・ハイクビジョン
・センスタイム(AI、顔認証技術関連企業)
・メグビー(顔認証技術関連企業)
・アイフライテック(音声認識技術関連企業)

などです。

センスタイムとソフトバンクとの関係


見逃せないのは、センスタイムです。なぜか?

ソフトバンクは2019年7月に日本コンピューター・ビジョンという子会社を作り、センスタイムが開発した顔認証技術を日本で販売しているのです。

納入先は日本の官公庁や大手小売り企業などです。

危惧されるのは中国への情報漏洩です。中国のIT製品にはバックドアという抜け穴が仕掛けられている可能性が以前から指摘されています。要するに日本人の行動が中国にリアルタイムで筒抜けになってしまうという恐怖です。

ソフトバンクは収集したデータは国内で保存し、中国に流れない仕組みにしてあると強調し、情報漏洩を恐れる顧客の不安払拭に必死です。しかし、事実関係はわかりません。

当然、新たな国内導入は見送られることになるでしょうし、慎重な官公庁や企業は製品を取り換えるといった動きに出てくるはずです。

代替品を模索する動き


その需要を見越して、代替品を作ることができる日本電気(NEC)や富士通の株価が上がってきています。

●日本電気(6701)

202007246701.jpg

●富士通(6702)

202007246702.jpg

株価推移を見る限り、ソフトバンクへの影響は軽微にとどまっていると考えることができそうですが、NECや富士通との動きとは明らかに違います。

●ソフトバンク(9984)

202007249984.jpg

まとめ


好むと好まざるにかかわらず、日本企業も米中の覇権競争の間に立たされます。それはいわば踏み絵です。

踏むか、踏まないか・・・。それによって、企業の今後の明暗が分かれていくことになります。

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